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執筆者の写真ニラカナ堂 佐々木仁孝

キャッチコピーはアップデートしなければならない

こんにちは。

ニラカナ堂です。


今日はガラス工房にいた頃の話を通して、

ブランディングについて語っていきたいと思います。


もう15年ほど前でしょうか、

個人的な伝手があって講談社の「おとなの沖縄」という雑誌で

当時所属していた職人を紹介することになりました。


人柄もいいし、ドラマ性もある。

しかし、口下手。


職人の多くはそういう場合が多いです。


立ち上げたばかりの工房をなんとか有名にしていかなければならない、

そのためには目玉になる職人をとんがらせていく必要がありました。


講談社からの取材には、

ぼくが横について職人が語るべきことは

全部ぼくが「職人の言葉」として語らせていただきました。


それを記事にするようにお願いしたのです。


その際、その職人を紹介するキャッチコピーに、

「琉球ガラス界の風雲児」という言葉を提案させていただきました。


いかにいいものを作り、

人柄がよかったとしても、


伝え方が間違っていれば、

「ヒット」にはつながりません。


ライターの胸にも響いたようで、


この、

「琉球ガラス界の風雲児」というキャッチコピーは採用され、

計算通り彼は有名になりました。


それだけの素材があった、

ということは大前提ですが、

それをいかに伝えるか、

ということも非常に重要になるのです。


彼はのちに独立し、

「琉球ガラス界の風雲児」を看板にしているようですが、

「風雲児」を語るには、

もう年を取りすぎています。


キャッチコピーはアップデートした方がいいでしょう。



同じように、


楽天の店長をしているときに、

琉球ガラス製の風鈴を楽天で一番売れる風鈴にし、

読売新聞でその模様が紹介されたことがありました。





琉球ガラスを鳴らすのは、

さんごです。


実は同じ時期、

別の琉球ガラス工房でも、

さんごで琉球ガラスを鳴らす風鈴はありました。


しかし、

ここで差別化したことは、

その地に育った職人がその地のビーチで拾ったさんごで

風鈴を作りました、ということでした。


また、

職人紹介欄も充実させ、


「15歳で厳しいガラス職人の世界に入り、

逃げ遅れてガラス職人をつづけ、

いまに至っています。

そこで学んだことは、ガラスは人だ、ということです」


という一文を添えました。


「逃げ遅れて」が多くのメディアを惹きつけたようです。


常々その職人さんが語っていたことですが、

アピールしなければ、

埋もれていたコトバの一つです。


大前提として、

ぼくがその職人さんにほれ込んでいたということはあります。


だから世に出したかった。


その目論見は見事ヒットし、

その後多くのメディアから取材依頼を受けるようになりました。


いかにいいものを作り、

その作り手の人柄がよくても、


効果的にアピールできなければ、

「日本一」にはならなかったと思います。


そのためには写真の勉強もしたし、

いい写真を撮るためには苦労もしました。


あとポイントは、

サイトで音色をつたえる動画をUPしたことでしょうか。


風鈴なのに、

音のない紹介は不十分だと考えたからです。



いずれにしても、

その職人、商品にほれ込んでいたため、

世に出したいという欲求は強かったです。



ニラカナ堂では、

こうした経験を踏まえ、

企業に眠るリソースを発掘し、

世に出していく活動をしています。




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